口が苦い、口の苦味のときはどんな漢方薬があるの?

口の苦味

口の苦味は胆熱による影響が大きいです。胆は中正の官であり、強い苦味にて五臓が正常に働くようににらみを利かせています。

口の苦味の原因となる胆熱にはいくつかの要因が考えられます。




1つは胆は肝と表裏関係にあり、肝の鬱熱が裏に胆にも波及し、胆火が上擾し、口の苦味となることが考えられます。

もう1つは三焦との関係です。胆には足少陽胆経がとおっています。同じ少陽経には手少陽三焦経がというものがあり、胆と三焦はつながりがあります。三焦での相火の鬱滞が胆に影響を与え、胆火となっている可能性があります。三焦は腹膜とも例えられ、五臓六腑を包み込んでいることから、五臓六腑の失調→三焦相火の鬱滞→胆火→口の苦味となる恐れがあります。

口の苦味という症状だけで薬の選択は難しいですが、身体のなかに鬱熱があることは共通しています。日本は湿気が多い環境であり、運動不足から身体に痰湿をためこみやすい状況になっています。痰は食事の不摂生による食滞からも生じ、鬱熱と合わさり痰熱となります。痰熱による口の苦味、不眠、胸苦しさ、抑鬱、不安、心下のつかえがあれば温胆湯が適しています。

 

 

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