- 後鼻漏1
- 後鼻漏、鼻水がのどを通る感じがある?
目次
後鼻漏とは?
鼻水が鼻からでずにのどへ流れていったり、のどの垂れていく症状のことを後鼻漏といいます。
鼻水がのどに流れ込んでくるため気持ち悪く感じますが、鼻から出すことができないため、そのまま飲み込むことになります。
後鼻漏の原因の多くは慢性副鼻腔炎、蓄膿症といわれています。
通常でも鼻の水がのどに流れ込むことがありますが、水がサラッとしているため自覚がありません。
しかし粘性のある鼻水(痰飲・痰湿)がのどに流れ込むと違和感を生じ、自覚症状が発生します。
後鼻漏の原因の1つである慢性副鼻腔炎、蓄膿症に対応する漢方薬について解説しています。
漢方においては膿や粘性のある鼻水は湿と捉えられます。湿というドロッとした重たい水によって鼻の竅(あな)が塞がれると鼻づまりとなります。そのため湿を取り除く漢方薬を使う必要があります。
後鼻漏、鼻詰まりの蓄膿症の症状があるとき
辛夷清肺湯は小林製薬からチクナインという名前でも販売され、CMでもみたことがあるかもしれません。湿が鬱滞することで湿熱となり、慢性副鼻腔炎となります。辛夷清肺湯には辛夷という開竅、つまり鼻を通す生薬が配合されています。辛夷清肺湯は慢性副鼻腔炎につかわれる代表的な漢方薬です。膿のつまり、鼻づまり、鼻水が喉に流れる、目の奥や眉の痛みの症状があるときは鼻を通す作用の強い辛夷清肺湯が適しています。
後鼻漏、肌の乾燥、にきびもあるとき
荊芥連翹湯は清熱解毒・祛風排膿・養血を兼ねた漢方薬です。辛夷清肺湯との大きな違いは養血の作用があるかです。血のめぐりが悪ければ肌にも影響を与え、肌が浅黒かったり、にきびができたりします。慢性副鼻腔炎と肌の症状があるときは荊芥連翹湯が適してます。
後鼻漏と冷え、鼻づまりがあるとき
葛根湯加川芎辛夷は辛夷清肺湯と反対に温める漢方薬です。こちらにも辛夷が入っており、鼻を通す作用があります。温める漢方薬であるため、かぜの急性期の鼻づまりか、冷えをともなう慢性副鼻腔炎であれば葛根湯加川芎辛夷が適しています。