めまい、ふらつきにはどんな漢方薬がいいの?

めまい、ふらつき

めまい、ふらつきを呈する疾患は脳梗塞と緊急性を要するものから、二日酔いなど様々あります。漢方薬は病名で薬を選択するのではなく、状態から薬を考えます。例えばめまい、ふらつきのある疾患の1つにメニエール病があります。メニエール病の症状としてめまい、ふらつきがあると捉えれば漢方薬も応用できます。

めまい、ふらつきの原因には大きく分けると2つあります。気の量の問題か気のめぐりの問題があるかです。

気が足りていなければ気が頭までめぐることができないため、めまい、ふらつきとなります。反対に気が過剰に頭に向かうことでもめまい、ふらつきとなります。

気のめぐりの問題としては、痰濁(身体に溜まったヌメリのようなもの)によって気の流れがさえぎられ、頭まで気が昇らず、めまい、ふらつきとなります。

目次

中気不足によるめまい、ふらつき

気が足りておらず、頭まで気がめぐることができないため、めまい、ふらつきが生じます。疲れやすい、倦怠感、食欲不振、便が緩いなどの症状があるときは気を補い、頭へめぐらせるために補中益気湯が適しています。

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気血両虚によるめまい、ふらつき

気だけでなく、血も不足することで心血を養うことができず、めまい、ふらつきになります。中気不足と同じく疲れやすい、倦怠感、食欲不振の症状のほかにも不眠、動悸、顔色が薄い等の症状があれば益気補血の(加味)帰脾湯が適しています。

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肝陽化風、肝陽上亢によるめまい、ふらつき

日常でストレスや悩みから肝鬱傾向にあり、鬱熱が内風とともに上衝するとイライラ、怒りやすくなる、頭痛の症状があらわれます。鬱熱を清し、風を発散するために釣藤散が適しています。Amazon.co.jpで詳細を見る

肝血が不足することでさらに肝熱による突き上げが強くなり、肝陽上亢になります。イライラ、怒りやすい、不眠、不安があるときは柴胡加竜骨牡蛎湯+竜胆瀉肝湯にて気を鎮め、肝熱を冷まします。Amazon.co.jpで詳細を見る

陰虚陽亢によるめまい、ふらつき

肝陽上亢に似ているが、陰虚陽亢では腎水が肝木を滋潤することができず、相対的に肝熱が強くなり、陽亢となり、めまい、ふらつきとなっています。陰虚によるのぼせ、ほてり、口渇、目のつかれがあれば杞菊地黄丸が適しています。Amazon.co.jpで詳細を見る

痰濁中阻によるめまい、ふらつき

もともとから脾胃が弱いか、食事の不摂生にて脾胃が損傷し、痰飲が停滞し、痰濁となり、気が頭までめぐることができず、めまい、ふらつきとなります。脾胃の弱さと痰濁による影響のため頭が重たい、倦怠感、食欲不振、いつも眠い、白膩苔ときは半夏白朮天麻湯が適しています。Amazon.co.jpで詳細を見る

痰熱中阻によるめまい、ふらつき

痰濁が鬱滞することで鬱熱となり、熱化することで痰熱となります。痰熱となることで頭の張り、イライラ、胸のつっかえ、口苦、黄膩苔のときは温胆湯が適しています。

水飲中阻

水飲が停滞することで気がめぐれず、めまい、ふらつきとなります。むくみ、頭痛、吐き気があるときは五苓散が適しています。Amazon.co.jpで詳細を見る

ただ水飲が長く停滞している場合は熱化し、痰に変化したり、もともと脾胃が弱かったり、心下で気が詰まっているなどの他の原因も考える必要性があります。

 

 

 

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