芎帰膠艾湯
女性の不正出血や貧血のときにつかわれる芎帰膠艾湯です。
もともとは芎帰膠艾湯は『金匱要略』婦人妊娠病篇に記載のある漢方薬です。
「師曰、婦人有漏下者、有半産後因続下血都不絶者、有妊娠下血者、仮令妊娠腹中痛、為胞阻、芎帰膠艾湯主之」
出血についての記載がまとめられています。
・生理が終わっても出血が続く場合(婦人有漏下者)
・流産・早産のあとでも出血がとまらない場合(有半産後因続下血都不絶者)
・妊娠し、出血がとまらず、お腹が痛む(胞阻)場合(有妊娠下血者、仮令妊娠腹中痛、為胞阻)
以上の3つの場合に芎帰膠艾湯に使います。これらはすべて、陰気が内を守り切れていないためであり、芎帰膠艾湯にて固経補血します。
芎帰膠艾湯は川芎・阿膠・甘草・艾葉・当帰・芍薬・乾地黄の7薬から構成されています。
婦人科で出血があるときにエキスでよく処方されています。
阿膠は滋陰薬にて補血止血
艾葉(ヨモギのこと)は温経止血
当帰・芍薬・川芎・地黄にて養血・活血
阿膠は本来は驢馬の皮を煮込んでつくられます。驢馬は12カ月を経てようやく出産し、他の動物と比べると突出して遅く、その遅さからも流早産を引き留めるのに効果があります。
目次
効能又は効果は?
コタローの添付文書には「冷え症で、出血過多により、貧血するもの。
痔出血、外傷後の内出血、産後出血、貧血症。」とあります。