悪心、嘔吐には二陳湯
二陳湯の単剤でつかわれることは少ないですが、漢方薬の加減法に用いられる重要な漢方薬です。二陳湯というのは半夏と陳皮が主薬です。半夏と陳皮は陳旧したものの方が良品とされ、二陳湯という名前になっています。
二陳湯は痰湿をさばく漢方薬です。痰湿というヌメリのようなものが溜まると脾胃の働きが悪くなり、余計に痰湿が溜まりやすくなります。痰湿が貯留するとさらに脾胃の働きが落ち、痰湿をさばくことができないという悪循環に陥ります。二陳湯は痰湿を化痰することでその悪循環を防ぎます。痰湿を化痰することで脾胃の調子の改善にもつながります。このことからも六君子湯に半夏・陳皮が入っています。
半夏と陳皮が加味された漢方薬で有名なものには六君子湯、抑肝散加陳皮半夏があります。六君子湯は四君子湯に陳皮・半夏が加わり、六君子湯となり、抑肝散加陳皮半夏は抑肝散に陳皮・半夏が加わることで抑肝散加陳皮半夏となっています。
目次
効能又は効果は?
ツムラの添付文書には「悪心、嘔吐」と記載があります。
何が入っているの?
半夏・陳皮・茯苓・甘草の4薬から構成されています。