便秘気味の痔にはどんな漢方薬がいいの?

乙字湯

痔といえば乙字湯というくらい痔で有名な漢方薬です。

目次

効能又は効果は?

ツムラの添付文書には「病状がそれほど激しくなく、体力が中位で衰弱していないものの次の諸症:キレ痔、イボ痔」と記載があります。

論文を検索してみると瘀血タイプ(血の巡りが悪い)口唇炎に使用することもあるようです。

何が入っているの?

乙字湯には柴胡、黄芩、升麻、大黄、甘草、当帰の6つの生薬から構成されています。

柴胡:清熱作用

ミシマサイコの根。かぜの中期のこじらせたときに、清熱作用として使用される。胸脇苦満という胸から脇にかけてなんとなく重苦しいときに緩和する作用もあります。

黄芩:清熱

シソ科コバネバナの根。代表的な清熱剤の1つ。清熱し、湿熱を取り除き、止血します。

升麻:脱肛などの症状を緩和

キンポウゲ科サラシナショウマの根茎。脱肛、子宮下垂などの下焦の気が虚しているときに用い、上に引き上げる作用があります。発汗解表作用があり、発汗とともに発疹を促し、毒素を外に排出する作用もあります。

大黄:清熱作用

タデ科ダイオウの根茎。成分にセンノシドが含まれており、下剤として有名です。それだけなく、気鬱を晴らす作用(桃核承気湯)、血作用、清熱作用ももっています。

当帰:補血、活血作用

セリ科トウキの根。補血作用があり、血行を改善します。

効果のまとめ

黄芩、大黄にて清熱作用にて熱を除きます。当帰にて血を補い、柴胡、升麻の発散させる作用にて利湿を助け、湿熱などによる痔、皮疹に用います。大黄という下剤が配合されているので便秘タイプの痔には相性がいいです。下痢タイプの痔の場合は返ってお腹が緩くなる可能性が高いです。

生薬の温寒をみても、炎症を冷やすような生薬が多いことがわかります。

 処方箋でもらう薬とドラッグストアで売っている薬はどう違うの?

処方箋でもらうときツムラが多いので、ツムラにはどれくらい生薬が入っているか調べてみました。

ツムラ3 7.5g(3包)中には、、、

日局トウキ    6.0g
日局サイコ    5.0g
日局オウゴン   3.0g
日局カンゾウ   2.0g
日局ショウマ   1.0g
日局ダイオウ   0.5g

メーカーごとの違いと調べました

大手3社との生薬量はほぼ同じですね。ツムラが若干ダイオウの量が少なくなっています

ドラッグストアで購入できるものとの違いは?

ドラッグストアで売られているものにはどれくらい生薬が入っているか調べてみました。

ツムラ

一般用医薬品のツムラ。こちらは1日量では医療用の半分の生薬量になっています。

クラシエ

こちらは錠剤タイプ!!粉が苦手な方にはこちらがおすすめです!

こちらは1日量だと医療用の半分の量になっています。

ジーフォー 内服用

乙字湯加大棗エキスにさらに止血作用のあるカルバゾクロム、血流をよくするトコフェロール酢酸エステルが配合されており、より効果的に痔に作用します。

 

便秘のタイプの痔には乙字湯です。

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