川芎茶調散
川芎茶調散とは?
川芎茶調散は「せんきゅうちゃちょうさん」と読みます。
頭痛に使用される代表的な漢方薬の1つが川芎茶調散です。
漢方薬の名前の通りお茶の葉も入った漢方薬です。
風邪を発散し、肝気を巡らせるために川芎茶調散を使います。
川芎茶調散は風熱を発散する生薬と理気薬から構成されています。風邪とストレスによって悪化するタイプの頭痛に向いています。
頭痛につかう漢方薬の違いは?
呉茱萸湯
呉茱萸湯(ごしゅゆとう)は温める呉茱萸が主薬の漢方薬です。
温める漢方薬のため、冷えやすい方の頭痛に向いています。
頭痛でも、手足が冷えたり、吐き気があるようなタイプの頭痛に呉茱萸湯が適しています。
釣藤散
釣藤散は肝陽が高ぶることでおこる頭痛に向いています。
肝陽とは、気の高ぶりのことで、釣藤散はイライラの精神症状、高血圧もみられる体質の頭痛が適しています。
川芎茶調散
川芎茶調散は風邪や情動の変化によって生じる頭痛に適しています。
カゼですぐに頭痛になったり、イライラ、ストレスで頭痛になりやすい体質の方は川芎茶調散が向いています。
川芎茶調散の効能効果は?
ツムラの添付文書には「かぜ、血の道症、頭痛」と記載があります。
川芎茶調散に入っている生薬は?
香附子・川芎・荊芥・白芷・羌活・防風・薄荷・茶葉・甘草の9種類の生薬から構成されています。
香附子・川芎:理気
香附子・川芎にて肝気を巡らせます。川芎は血中の気薬ともいわれ、肝血での袪風作用もあります。
荊芥・白芷・羌活・防風・薄荷:袪風
全て風を発散し、頭痛を緩和する生薬です。
羌活・防風・荊芥は太陽頭痛(後頭部)、白芷・薄荷は陽明頭痛(前頭部)、香附子・川芎は少陽頭痛(側頭部)の頭痛に働きます。
茶葉:袪風・清爽頭目
茶葉はお茶の葉で微寒にて風を発散し、頭痛につかわれます。
川芎茶調散は肝気を巡らせ、風を発散する生薬が多く入っているため、頭痛全般に効果を発揮する構成となっています。
川芎茶調散には風を発散する生薬がたくさん入っています。経絡で見ても、太陽経・陽明経・少陽経の様々な経絡の頭痛にも幅広く対応しています。
川芎茶調散の医療用のメーカーごとの違いは?
大手3社(ツムラ、クラシエ、コタロー)の生薬量を調べてみましたが、扱いがあるのはツムラのみでした。
川芎茶調散の市販薬のおすすめは?
川芎茶調散はクラシエから販売されていたようですが、現在では販売中止になっているようです。