升麻葛根湯
風熱の邪が皮膚から外に出ることができず、皮膚に鬱滞し、皮膚炎となっている状態です。
升麻・葛根をもって、陽明肌肉の風熱を発散し、赤芍にて涼血します。
升麻葛根湯の1番の特徴は温める生薬がないことです(生姜は除く)。日本の漢方薬は温める漢方薬ばかりなので、熱邪に対応したものはほとんど存在しません。熱邪による邪を追い出すときは升麻葛根湯が選択肢に入ります。
目次
升麻葛根湯の効能効果は?
ツムラの添付文書には「感冒の初期、皮膚炎」と記載があります。
升麻葛根湯に入っている生薬は?
升麻・葛根・(赤)芍薬・甘草の4薬から構成されています。
主薬は升麻です。
升麻は『葉天士解本草』では”主解百毒”とあり、解毒の生薬です。
”辟瘟疫瘴気邪気”にも使うと記載され、瘟疫に対する生薬です。
麻疹のような、熱毒による邪による病気には涼性の升麻にて邪を追い出します。
升麻は辛・甘味で、葛根も辛味の生薬です。
辛味は肺経に入りやすい特徴と、発散する性質があります。
升麻葛根湯は肺経の肌表に働き、熱邪を発散する構成です。
升麻(しょうま)の効能効果とは?
升麻は発表透疹、清熱解毒、升陽挙陥の働きから、時気疫厲、頭痛寒熱、喉痛、口瘡、斑疹不透、中気下陥、久瀉久痢、脱肛、婦女崩帯、子宮下陥、癰腫瘡毒に応用されます…
升麻葛根湯の医療用のメーカーごとの違いは?
大手3社(ツムラ、クラシエ、コタロー)の生薬量を調べてみましたが、扱いがるのはツムラのみでした。
升麻葛根湯の市販薬のおすすめは?
升麻葛根湯の市販薬を探したのですが、エキス顆粒は見つけることができませんでした。
煎じる手間がかかりますが、煎じ薬の升麻葛根湯はありました。
30分ほど煮出す必要がありますが、煎じ薬は漢方薬の本来の味わいを感じることができます。
升麻葛根湯(しょうまかっこんとう)【薬局製剤】煎じ薬
灯心堂漢方薬局のオンラインショップです。煎じ薬、お茶などを中心にあつかっています。 升麻葛根湯の煎じ薬、漢方薬を1日分、5日分、10日分、20日分、30日分で販…