香附子は理気解欝、調経止痛の働きから、肝鬱気滞、消化不良、月経不調、経閉通経、寒疝腹痛、乳房脹痛、胸・脇・脘腹脹痛に応用されます。
香附子
気味:辛・微苦・微甘 平
帰経:肝・三焦
香附子の入った漢方薬は?
香附子は気薬の代表生薬であり、香蘇散、女神散、柴胡疎肝散、滋陰至宝湯、越鞠丸、膈下逐瘀湯、川芎茶調散、分消湯などに入っています。
香附子は気薬であり、肝気をめぐらせるため女神散などの婦人科の漢方薬に配合されやすいです。
香附子は理気薬です。気がめぐることで、血もめぐり、水もめぐり、多くの漢方薬に配合されています。
香附子とは?
香附子はハマスゲの根茎です。
理気解鬱
香附子は気薬の代表的な生薬の1つです。
香蘇散、女神散、柴胡疎肝散の気をめぐらせる漢方薬に入っています。
”香”附子という名前からも香りが良く、その芳香にて気をめぐらせます。
調経止痛
香附子は芳香にて理気作用があります。
気のめぐりが良くなると、一緒に血のめぐりも良くなります。
その結果、調経止痛となります。
香附子の調経止痛は、直接的に血分に働くのではなく、気をめぐらせることで調経止痛になります。
女神散のような、いわゆる肝鬱による生理不順が香附子の適応です。
香附子は活血での働きはなく、理気にて肝鬱を解き、生理不順、生理時の腹痛につかわれます。
葉天士解本草
気味:甘 微寒
帰経:肺・脾
『葉天士解本草』
気微寒。味甘。無毒。除胸中熱充皮毛。久服令人益気。長鬚眉。
香附子気微寒。稟天深秋之金気。入手太陰肺経。味甘無毐。得地中正之土味。入足太陰脾経。気降味和。陰也。
胸中者肺之分也。皮毛者肺之合也。肺主気。気滞則熱而皮毛焦。香附子甘寒清肺。所以除胸中熱而充皮毛也。
久服令人益気者。微寒清肺。肺清則気益也。鬚眉者血之余。脾統血。味甘益脾。脾血盛。所以鬚眉長也。
気微寒。味甘。無毒。
香附子気微寒。稟天深秋之金気。入手太陰肺経。味甘無毐。得地中正之土味。入足太陰脾経。気降味和。陰也。
除胸中熱充皮毛。
胸中者肺之分也。皮毛者肺之合也。肺主気。気滞則熱而皮毛焦。香附子甘寒清肺。所以除胸中熱而充皮毛也。
久服令人益気。長鬚眉。
久服令人益気者。微寒清肺。肺清則気益也。鬚眉者血之余。脾統血。味甘益脾。脾血盛。所以鬚眉長也。