連翹(れんぎょう)の効能効果とは?

連翹は清熱、解毒、散結消腫の働きから、温熱、丹毒、癰瘍腫毒、瘰癧、小便淋閉に応用されます。

連翹
気味:苦 涼
帰経:心・小腸

目次

連翹の働きとは?

連翹はレンギョウの果実を乾燥させたものです。

連翹の見た目からも、軽そうな見た目をしています。

連翹は軽清上浮の性質をもち、風熱の発散に働きます。

連翹は体表の風熱を発散し、膿を発散します。

連翹は持ってみると、かなり軽いです。
生薬は500g包装で仕入れるのですが、地黄などの重たい生薬と比べると、連翹は1袋の大きさがとても大きく、かさばります。

清熱

連翹は銀翹散、桑菊飲に配合されており、衛分にある風温の邪を追い出します。

営分に熱邪が入り込んだときにつかう清営湯にも連翹は入っています。

清営湯では竹葉、金銀花、連翹にて営分の熱を表へ追い出すために、犀角の透熱転気を助けます。

解毒

連翹は解毒処方の普済消毒飲に配合されており、解毒の働きがあることがわかります。

散結消腫

連翹は荊芥連翹湯、治頭瘡一方にも入っていることからも、ニキビやできものの膿を追い出す働きがあります。

排膿とともに、こもっている風熱も発散することができます。

連翹が入った漢方薬は?

連翹は銀翹散、桑菊飲、清営湯、清宮湯、柴胡清肝散、荊芥連翹湯、竜胆瀉肝湯、普済消毒飲、防風通聖散、治頭瘡一方、保和丸などに使われています。

銀翹散、桑菊飲、清営湯は温病につかう漢方薬で、漢方を学ぶうえで重要な処方です。
どの漢方薬をみても、連翹が入ったものは冷やす性質の処方が多いです。

連翹と金銀花の違いは?

違いは連翹は苦味で、金銀花は甘味です。

連翹は苦味であるため、心に入ります。

心に入るのですが、連翹は軽く、軽清上浮の性質があるため、上焦の熱に対応します。

熱入心包のときの清宮湯には連翹心がつかわれており、連翹の芯となる部分は心包にも働くことがわかります。

連翹は苦味で上焦~心というやや深い範囲で効果を発揮します。

金銀花は甘味です。

金銀花も軽く、軽清上浮の性質にて上焦の風熱を発散します。

甘味は傷つけることなく、潤す性質があるため、脾胃・皮膚を損傷しにくい性質があり、金銀花はつかいやすい生薬です。

苦味の連翹よりも、金銀花の働く部位は浅い上焦になると考えられます。

そのため金銀花を血分の解毒の使うためには、炒めて炭にする必要があり、涼血止血の働きを得ることができます。

金銀花→甘味で傷つけない。連翹よりも作用部位は浅い。
連翹→苦味で、金銀花よりもやや深い部位に働く。連翹心をつかえば心包にも入る。

『神農本草経』

気平。味苦。無毒。主寒熱。鼠瘻瘰癧。癰尰悪瘡。癭瘤結熱。蠱毒。

『葉天士解本草』

連翹気平。稟天秋平之金気。入手太陰肺経。味苦無毒。得地南方之火味。入手少陰心経、手厥陰心包絡経。気味俱降。陰也。

心包絡者。臣使之官。喜楽出焉。其経別属三焦。出循喉嚨。出耳後。合少陽。鬱則包絡之火上炎経絡。而成寒熱鼠瘻瘰癧矣。連翹軽清平苦。軽而揚之。因而越之。結者散而寒熱愈也。

癰尰悪瘡。皆生於心火。連翹味苦清心。所以主之。

癭瘤結熱。亦心包絡之鬱結火也。其主之者。軽揚有散結之功也。

蠱毒因熱而成。辛熱則生蟲也。連翹平能清而苦能洩。熱解蟲化而蠱自消也

気平。味苦。無毒。

連翹気平。稟天秋平之金気。入手太陰肺経。味苦無毒。得地南方之火味。入手少陰心経、手厥陰心包絡経。気味俱降。陰也。

主寒熱。鼠瘻瘰癧。

心包絡者。臣使之官。喜楽出焉。其経別属三焦。出循喉嚨。出耳後。合少陽。鬱則包絡之火上炎経絡。而成寒熱鼠瘻瘰癧矣。連翹軽清平苦。軽而揚之。因而越之。結者散而寒熱愈也。

癰尰悪瘡。

癰尰悪瘡。皆生於心火。連翹味苦清心。所以主之。

癭瘤結熱。

癭瘤結熱。亦心包絡之鬱結火也。其主之者。軽揚有散結之功也。

蠱毒。

蠱毒因熱而成。辛熱則生蟲也。連翹平能清而苦能洩。熱解蟲化而蠱自消也

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