生薬– category –
生薬の違いについて
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生薬
玄参・元参(げんじん)
玄参は日本の漢方薬にはあまり入っていませんが、中国の漢方処方には多く配合されています。玄参は清熱涼血の生薬で、主に温病でつかわれます。日本の漢方は傷寒に対する処方は多いですが、なぜか温病に対する漢方薬が大変少なく、玄参が入った漢方薬が少... -
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木香(もっこう)
木香は“木の香り”と書くことからも精油の香りのいい生薬です。精油を含むため、長く煎じるよりも後煎にて短い時間煎じる方がいいとされます。 木香は多くの漢方薬に入っており、参蘇飲、香砂六君子湯、加味帰脾湯、天台鳥薬散、分消湯、九味梹榔湯などに入... -
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紅花 (こうか)
紅花というのは文字の通りベニバナのことです。 ベニバナは満開のときは黄色い花をつけていますが、満開の時期を過ぎると花は赤色に変化していきます。 色も真っ赤であることもからも血に働く生薬であることは想像できます。 紅花は... -
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夏枯草(かごそう)
夏枯草は“夏に枯れる草”とあることからも春の性質をもったまま、夏に枯れる草です。夏枯草は春の肝木の性質を受けています。そのため夏枯草の帰経はもっぱら肝胆であり、苦寒にて肝胆の鬱火を泄熱します。苦味にて泄熱するだけでなく、辛味をもちあわせて... -
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益母子(やくもそう)
益母草は芎帰調血飲、天麻鉤藤飲、八珍益母丸などにつかわれています。 益母草は“母を益する草”であることからも婦人科に用いられることが多く、女性に多い瘀血や浮腫みに効果を発揮します。婦人によくつかわれる芎帰調血飲にも益母草は入っています。 『... -
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白豆蔲(びゃくずく)
白豆蒄はショウガ科の生薬であり、スーっとした芳香をもっています。香りを大事にするために煎じで使うときは後煎にして数分間煎じます。 縮砂と似ており、化食消痞、行気温中の働きをし、白豆蒄は三仁湯、藿朴夏苓湯、黄芩滑石湯、甘露消毒丹などに使われ... -
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蒺藜子(しつりし) ・白蒺藜(びゃくしつり)
蒺藜子は肝陽・肝鬱・風熱・風痒を発散する生薬です。 当帰飲子に蒺藜子は入っており、風痒を発散する目的です。色々と応用がききそうな生薬ですが、入っている漢方薬は多くありません。 生薬の形は特徴的で忍者の使うマキビシによく似ています。 蒺藜子は... -
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縮砂(しゅくしゃ)・縮砂仁
縮砂はショウガ科の生薬でスーっとした香りのいい生薬です。香りがいいことからも縮砂は本来の煎じとは別にし、後煎で数分間だけ煎じる使い方もされます。 胃を開き、健脾するため香砂六君子湯、参苓白朮散などの胃薬の漢方薬に使われています。 胃薬とし... -
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天麻(てんま)
天麻は半夏白朮天麻湯、天麻鉤藤飲、定癇丸、大活絡丹につかわれています。 天麻は熄風の生薬であり、燥・潤に偏らないため使いやすい生薬です。熄風というのは“風が熄(き)える”と書き、めまい・ふるえ・痙攣などの内風を消す働きのことです。半夏白朮天麻... -
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旋覆花(せんぷくか)
旋覆花はげっぷ、胸やけに使う噯気散(あいきさん)に入っています(噯気散には旋覆花代赭石湯がつかわれています)。 ほかにも旋覆花湯、六神丸につかわれています。旋覆花は細かい毛のようなものがあり、生薬で煎じるときはティーバッグのまま煎じます。 旋...