木香(もっこう)

木香は“木の香り”と書くことからも精油の香りのいい生薬です。精油を含むため、長く煎じるよりも後煎にて短い時間煎じる方がいいとされます。

木香は多くの漢方薬に入っており、参蘇飲、香砂六君子湯、加味帰脾湯、天台鳥薬散、分消湯、九味梹榔湯などに入っています。木香は行気の作用と健脾の作用があります。実際に上記のいずれの漢方薬も木香による行気・健脾の働きを目的として配合されています。



目次

現代中医学

気味:辛・苦 温

帰経:肺・肝・脾・胃・大腸・三焦

効能:行気止痛、健脾消食の効能から、胸脇・脘腹脹痛、瀉痢後重、食積不消、不思飲食などに応用される

古典

気味:辛 温<神農本草経>

帰経:肝・胃<葉天士解本草>

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『神農本草経』

気温。味辛。無毒。主邪気。辟毒疫温鬼。強志。主淋露。久服不夢寐魘(悪夢にうなされる)寐。

『葉天士解本草』

木香気温。稟天春和之木気。入足厥陰肝経。味辛無毒而香燥。得地燥金之之正味。入足陽明胃経。気味倶升。陽也。

辛温益胃。胃陽所至。陰邪悪鬼気皆消。所以主邪気毒疫温鬼也。

辛温之品。能益陽明。陽明之気。能強志気。

淋露者。小便淋瀝不止。膀胱気化。津液乃出。淋露不止。陽気虚下陥也。陽者胃脘之陽也。辛温益胃。胃陽充而淋露止也。

久服則陽勝。陽不帰於陰。故不夢寐。陽気清明。陰気伏臓。故不魘寐也。

 

気温。味辛。無毒。

木香気温。稟天春和之木気。入足厥陰肝経。味辛無毒而香燥。得地燥金之之正味。入足陽明胃経。気味倶升。陽也。

主邪気。辟毒疫温鬼。

辛温益胃。胃陽所至。陰邪悪鬼気皆消。所以主邪気毒疫温鬼也。

強志。

辛温之品。能益陽明。陽明之気。能強志気。

主淋露。

淋露者。小便淋瀝不止。膀胱気化。津液乃出。淋露不止。陽気虚下陥也。陽者胃脘之陽也。辛温益胃。胃陽充而淋露止也。

久服不夢寐魘(悪夢にうなされる)寐。

久服則陽勝。陽不帰於陰。故不夢寐。陽気清明。陰気伏臓。故不魘寐也。

 

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