桂枝茯苓丸加薏苡仁
しみ、ニキビで使用される桂枝茯苓丸加薏苡仁です。桂枝茯苓丸という婦人科で頻用の漢方薬と薏苡仁(ヨクイニン)という肌荒れに使われる生薬を合わせたものです。桂枝茯苓丸は血の巡りを改善する漢方薬であり、桂枝茯苓丸加薏苡仁はニキビでもくすんだ色の、血の巡りが悪いニキビやしみに使われます。
効能又は効果は?
ツムラの添付文書には「比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの次の諸症 月経不順、血の道症、ニキビ、しみ、手足のあれ」と記載があります。
何が入っているの?
桃仁・牡丹皮・芍薬・桂皮・茯苓・薏苡仁の薬から構成されています。
桂枝茯苓丸加薏苡仁=桂枝茯苓丸+薏苡仁
桃仁・牡丹皮・芍薬:行血
これら3薬は血に働く生薬であり、停滞している血を巡らせます。桃仁は破瘀行血と作用が強く、牡丹皮は活血し、芍薬は養血します。
桂皮:陽通
桂皮は温陽通経する生薬であり、気を巡らせます。
薏苡仁:祛湿・排膿
薏苡仁(ヨクイニン)はイボでも使われるように祛湿します。最近ではヨクイニンのタブレットがしみ、肌荒れでつかわれています。
効果のまとめ
桂枝茯苓丸加薏苡仁は血を巡らせ、湿をさばくことでニキビ、しみに使われます。桃仁・牡丹皮・芍薬にて停滞している血を巡らせ、桂皮にて気を動かし、薏苡仁にて湿をさばき、肌荒れ、しみにつかわれます。
にきびで使われるほかの漢方薬との違いは?
にきびでつかわれる漢方薬には清上防風湯、荊芥連翹湯、桂枝茯苓丸加薏苡仁があります。
清上防風湯
清上防風湯は黄連解毒湯と風熱を発散する生薬をあわせたものです。そのため清熱に優れ、にきびでも熱感が強いものは清上防風湯が優れています。
荊芥連翹湯
荊芥連翹湯は清上防風湯と四物湯をあわせたような漢方薬になっています。そのため血虚という血の不足による皮膚の乾燥があれば、血を養うため荊芥連翹湯が適しています。
桂枝茯苓丸加薏苡仁
桂枝茯苓丸加薏苡仁は血の巡りに優れた漢方薬です。にきびでも赤みが強いものではなく、血の滞りによるくすんだ色のにきびがみられるものであれば桂枝茯苓丸加薏苡仁です。
処方箋でもらう薬とドラッグストアで売っている薬はどう違うの?
処方箋でもらうときツムラが多いので、ツムラにはどれくらい生薬が入っているか調べてみました。
ツムラ125 7.5g(3包)中には、、、
日局ヨクイニン 10.0g
日局ケイヒ 4.0g
日局シャクヤク 4.0g
日局トウニン 4.0g
日局ブクリョウ 4.0g
日局ボタンピ 4.0g
ドラッグストアで購入できるものとの違いは?
ドラッグストアで売られている市販のものにはどれくらい生薬が入っているか調べてみました。
クラシエの漢方(漢方セラピー)
医療用の半分の生薬量になっています。錠剤タイプであり、粉が苦手な方でも服用しやすくなっています。
しみ、ニキビを体の中から改善したい方には桂枝茯苓丸加薏苡仁