節々の痛み、強い寒気、発熱、鼻づまりにはどんな漢方薬がいいの?

麻黄湯

インフルエンザ、寒気の強い風邪や子供には鼻づまりがあるときに処方される漢方薬です。

インフルエンザや感冒のとき、寒邪が体の表面から侵入してくるので、発汗作用の強い麻黄湯で汗と一緒に外に追い出します。発熱、悪風、無汗、身疼、頭痛、腰痛、骨節疼痛、喘の症状は麻黄八証と呼ばれ、麻黄湯を使うべき典型的な症状をあらわします。

インフルエンザのときに、オセルタミビル(商品名タミフル)と麻黄湯での比較をした論文です。麻黄湯はタミフルと比較しても劣っていないことがわかります↓。

https://ci.nii.ac.jp/naid/130004495562

目次

効能又は効果は?

ツムラの添付文書には「悪寒、発熱、頭痛、腰痛、自然に汗の出ないものの次の諸症:

感冒、インフルエンザ(初期のもの)、関節リウマチ、喘息、乳児の鼻閉塞、哺乳困難」と記載されています。

何が入っているの?

麻黄湯は麻黄、桂枝、杏仁、甘草から構成されています。

麻黄:強い発汗作用

マオウ科の植物の地上茎。強い発汗作用を持ち、桂皮と一緒に使用されることでより強い発汗作用を発揮します。ほかにも交感神経を活性化する作用があるため、咳を抑える作用もあります。利水作用(体の水のバランスを整える)もあり、関節の腫れや鼻づまりに使用されることもあります。

桂皮:発汗作用

桂皮はいわゆるシナモンの仲間です。この桂皮には発汗解表作用気を降ろす作用などがあります。発汗作用があるため、風邪ひいたときに邪を表面から追い出します。麻黄湯はこの目的で配合されています。気を降ろす作用があるので桂枝茯苓丸にも使用されています。

杏仁:咳止め

バラ科アンズの種子。杏仁といえば杏仁豆腐ですよね?杏仁豆腐はアンズの種子の皮を取り除いたものを使用しています。またシロップのお薬でキョウニン水という言葉を聞いたことありませんか?キョウニン水というのは咳止めとして現在でも使われているお薬です。このシロップ剤からも杏仁は咳止め薬ということがわかります。「仁」というのは種子という意味なのですが、種子には油が多く入っていることから便通をよくする作用もあります。

甘草:脱水の予防

マメ科カンゾウの根のことです。名前の通り、この生薬は甘いです。実はお菓子の甘味料としてもよく使用されています。中医学では甘い物は水を補う作用があるとされており、麻黄湯では脱水の予防に使用されています。1800年も前から発汗による副作用の予防の考え方があるのには驚きます。この生薬にはグリチルリチン酸という抗炎症成分が入っており、咽頭痛を抑える作用もあります(桔梗湯)。

効果のまとめ

麻黄、桂皮で強く発汗し、杏仁で咳を抑え、甘草で発汗のしすぎによる脱水を予防します。

ただ麻黄にはエフェドリンという交感神経を活性化する成分がはいっており、副作用で動悸、血圧上昇があります。

ほかの漢方薬との違いは?

風邪でよく使用される漢方薬には麻黄湯、葛根湯、桂枝湯があります。

発汗力、身体を温める効果を比べると、麻黄湯>葛根湯>桂枝湯になります。

麻黄湯は温める作用が強力なので、寒気が強い風邪にとても相性がいいです。インフルエンザの初期に効能、効果があるのは寒気が強くでるからです。

そこまで寒気が強くないのであれば、葛根湯です。自然に汗をかいているくらいの風邪であれば桂枝湯がいいですね。

処方箋でもらう薬とドラッグストアで売っている薬はどう違うの?

処方箋でもらうときツムラが多いので、ツムラにはどれくらい生薬が入っているか調べてみました。

ツムラ27 7.5g(3包)中には、、、

日局キョウニン  5.0g
日局マオウ    5.0g
日局ケイヒ    4.0g
日局カンゾウ   1.5g

医療用漢方薬でのメーカーの違いは?

大手3社(ツムラ、クラシエ、コタロー)に使用されている生薬の量を比較してみました。どのメーカーも使用している生薬の量は同じでした。

ドラッグストアで購入できるものとの違いは?

ドラッグストアで売られているものにはどれくらい生薬が入っているか調べてみました。

ツムラの漢方

1日量2包(3.75g)中にキョウニン2.5g、マオウ2.5g、ケイヒ2.0g、カンゾウ0.75g

医療用に比べ市販だと生薬量が半分になっています

ツムラ漢方内服液 麻黄湯

内服液タイプだとしっかり医療用と同じ量の成分がはいっています。粉が苦手な方はドリンクタイプでゴクッと飲むのもいいですね。

ビタトレール 麻黄湯エキス顆粒A

こちらも医療用と同じ量がしっかり配合されています市販の中でもしっかり生薬がはいっています。

クラシエ

マオウ・キョウニン各2.5g、ケイヒ2.0g、カンゾウ0.75g
こちらは市販だと医療用の半分の量になっています。

ルル内服液 麻黄湯

こちらも医療用と同じ生薬量が入っています。粉が苦手な方はドリンクタイプでゴクッと飲むのもいいですね。

 

節々の痛み、強い寒気、発熱があるときには麻黄湯です。

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