白豆蔲(びゃくずく)

白豆蒄はショウガ科の生薬であり、スーっとした芳香をもっています。香りを大事にするために煎じで使うときは後煎にして数分間煎じます。

縮砂と似ており、化食消痞、行気温中の働きをし、白豆蒄は三仁湯、藿朴夏苓湯、黄芩滑石湯、甘露消毒丹などに使われています。

縮砂は帰経を“脾・胃・腎”としていましたが、白豆蒄は“肺・脾・胃”で、縮砂に比べると腎への帰経がなく、上焦に働くことがわかります。

白豆蒄は大温にて胃を温めることで、胃が活発になり、消化が促されます。



目次

現代中医学

気味:辛 温

帰経:肺・脾・胃

効能:化食消痞、行気温中、升胃消食の効能から、湿濁中阻、不思飲食、胸悶不飢、寒湿嘔逆、胸腹脹痛、食積不消ときに応用される

葉天士

気味:辛 大温

帰経:肝・三焦・肺・胃<葉天士解本草>

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『葉天士解本草』

気大温。味辛。無毒。主冷気。止吐逆反胃。消穀下気。

白豆蔲気大温。稟天水火之気。入足厥陰肝経。手少陽相火三焦経。味辛無毒。得地西方燥金之味。入太陰肺経、足陽明胃経。気味倶升。陽也。

肺主気積冷気。肺寒也。気温温肺。味辛散積。所以主之。

食入反出。胃無火也。辛温煖胃。故止吐逆反胃。

胃中寒則不能化水穀。肺寒則不能行金下降之令。白豆蔲辛温。所以胃煖則消穀。肺煖而下気也。

 

気大温。味辛。無毒。

白豆蔲気大温。稟天水火之気。入足厥陰肝経。手少陽相火三焦経。味辛無毒。得地西方燥金之味。入太陰肺経、足陽明胃経。気味倶升。陽也。

主冷気。

肺主気積冷気。肺寒也。気温温肺。味辛散積。所以主之。

止吐逆反胃。

食入反出。胃無火也。辛温煖胃。故止吐逆反胃。

消穀下気。

胃中寒則不能化水穀。肺寒則不能行金下降之令。白豆蔲辛温。所以胃煖則消穀。肺煖而下気也。

 

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