水について

水(津液)

津液(しんえき)と読みます。いわゆる水のことです。津液があることで身体が潤され、乾燥を防ぎます。津液が過剰になれば鼻水、浮腫みなどに影響がでます。血と水で異なる点として血はエネルギーを持っていますが、水にはそういった性質はありません。参考書によっては津液を「津」と「液」で区別しているものがあります。「津」は水のなかでも動きやすく、気に近い性質をもつもの。「液」はドロッとしたもので関節や脳で潤滑油の働きをします。たいていの場合は細かく区別することなく、まとめて津液という言葉を使うことが多いです。

目次

・津液のつくられ方

「飲は胃に入り、精気を游溢し、脾により上輸す。脾気は精を散じ、上り肺に帰り(おくり)、水道を通調し、下り膀胱に輸す、水精は四布し、五経に並びめぐる」

腎陽(腎の陽気)によって脾胃が働き、食べ物からの水穀の精微を取り込みます。取り込まれた水液が肺に送り込まれ(脾の昇清作用)、肺から三焦(水やリンパの通り道、細胞間液)を通じ、全身に分布されます(宣散)。その後肺の粛降にて津液が膀胱へ送られます。

 

ここでも躓きやすいポイントがあります。気と同じく、津液の巡りには腎の働きも重要になります。気の説明のときにも用いましたが、蒸気機関車のイメージです。水を石炭の火力で温め、蒸気にします。その蒸気の力によってピストンが働き、機関車が動きます。まずは十分な火力がないと動くことができないのです。火力である腎陽が虚すると水を巡らせることができなくなります。その結果として水の停滞の症状がでることがあります。そう考えると真武湯が胃腸疾患、胃腸虚弱症、慢性下痢、慢性腎炎などの効能効果があるのも理解しやいです。水の巡りには腎が重要になるので「腎は水を主る」といいます。

水の巡りには腎だけでなく、肺も重要です。肺の気が不足することで痰が溜まり、呼吸困難が生じることがあります。さらに肺だけでなく、全身に影響を与える場合があります。麻杏薏甘湯という関節痛につかう漢方薬があります。その中に杏仁という肺の調子をよくする生薬が入っています。杏仁は通常は咳止めとして使用されるのですが、関節痛の漢方薬に配合されています。前述したように水は肺から全身へ散布されています。杏仁を入れることで肺の調子を整え、全身の水の巡りが改善されます。巡りの改善によって関節に溜まっている水湿をさばき、関節痛に効果があるのです。水の巡りですが、腎だけでなく、肺も重要になってきます。

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