関節がはれて痛み、リウマチ、関節痛にはどんな漢方薬がいいの?

大防風湯

関節の痛みがあるときに使用される漢方薬です。炎症がひどいときに使用するのではなく、どちらかというと慢性的で治りが悪い時に使用されます。リウマチ、関節痛、痛風などに使用されます。

目次

効能又は効果は?

ツムラの添付文書には「関節がはれて痛み、麻痺、強直して屈伸しがたいものの次の諸症:

下肢の関節リウマチ、慢性関節炎、痛風」と記載があります。

何が入っているの?

大防風湯には当帰、川芎、芍薬、地黄、防風、牛膝、羌活、杜仲、附子、人参、黄耆、乾姜、大棗、甘草、蒼朮14つの生薬が配合されています。

当帰、川芎、芍薬、地黄は四物湯という血虚の方に使用される漢方薬に湿、気の巡りをよくする生薬が追加されています。

地黄:補血作用

コマノハグサ科のアカヤジオウの根のこと。強い滋潤作用があり、身体の乾きに使われます。血虚の方に補血剤としても使用されます。

芍薬:補血作用

芍薬は花で有名なシャクヤクの根を使用しています。芍薬は鎮痙作用でよく使用されますが、ここでは補血作用の生薬として使用されています。

当帰:補血作用、血流改善

セリ科トウキの根。補血作用があり、血行を促進し、冷えを緩和します。生理不順の方に使用され、妊婦の方には安胎作用があります。

川芎:血流改善

セリ科センキュウの根茎。四物湯では血流を改善するために配合されています。また気を発散し、風邪による頭痛を治すために葛根湯加川芎辛夷に配合されています。

防風:関節痛緩和

セリ科植物の根。風寒湿の邪を取り除き、頭痛、めまい、関節痛を緩和します。

牛膝(ごしつ):血の巡りをよくする

牛膝と書きますが、牛の膝が使用されているわけではありません。ヒユ科のヒナタイノコズチの根。瘀血を除く、つまり血の巡りをよくする作用があります。

羌活:関節痛の緩和

セリ科植物の根。風寒湿による関節痛、凝り、浮腫みを緩和します。

杜仲:補腎にて腰痛、ひざの痛みの緩和

トチュウ科トチュウの樹皮。筋骨強化作用、腎を補うことで腰、膝の痛みを緩和します。

附子:体の裏から温める

附子は心と腎の陽気を補い、身体を裏から温め、手足の冷えを緩和します。

人参:消化吸収の働きをよくする、気を補う

ウコギ科オタネニンジンの根。日常、口にするニンジンはセリ科のニンジンで、漢方で使用されるものと異なります。補気剤といい、強力に気を補う作用があります。四君子湯においては胃腸の働きをよくし、吸収能力を高めます。鎮咳去痰作用もあります。

黄耆:補気剤。利水剤

マメ科キバナオウギの根。補気剤で気が足りていない方に用います。陽気を巡らせ、上昇させます。水を巡らせる作用があるため、浮腫みを緩和します。浮腫みを改善し、汗を止める作用もあります。

乾姜:身体を内側から温める

ショウガを乾燥させたもの。乾燥させることで体の内側から温め、陽気を補います(温補回陽)。吐き気が強い物には生のショウガ、冷えの強いものには乾燥させたものを使います。

蒼朮:利水作用、関節痛緩和

蒼朮は利水作用のある生薬で水の代謝異常を改善します。

大棗、甘草:補脾。胃薬

効果のまとめ

当帰、川芎、芍薬、地黄は四物湯という漢方薬であり、血虚という栄養状態が悪いのを改善し、組織の修復を助けます。防風、羌活、杜仲、蒼朮は湿をとりのぞき、関節の痛みを緩和します。人参、黄耆、附子、乾姜が気を補い、巡らせます。牛膝が血の巡りをよくし、甘草、大棗が胃薬として調子を整えてくれます。

処方箋でもらう薬とドラッグストアで売っている薬はどう違うの?

処方箋でもらうときツムラが多いので、ツムラにはどれくらい生薬が入っているか調べてみました。

ツムラ97 10.5g(3包)中には、、、

日局オウギ    3.0g
日局ジオウ    3.0g
日局シャクヤク  3.0g
日局ソウジュツ  3.0g
日局トウキ    3.0g
日局トチュウ   3.0g
日局ボウフウ   3.0g
日局センキュウ  2.0g
日局カンゾウ   1.5g
日局キョウカツ  1.5g
日局ゴシツ    1.5g
日局タイソウ   1.5g
日局ニンジン   1.5g
日局カンキョウ  1.0g
日局ブシ末    1.0g

ドラッグストアで購入できるものとの違いは?

ドラッグストアで売られているものにはどれくらい生薬が入っているか調べてみました。

市販では三和生薬株式会社株式会社から販売されています。

 

 

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