命の母Aと命の母ホワイトの違いは?

命の母Aと命の母ホワイトの違いを一言でいえば、前者は気のめぐりに重点をおき、後者は血のめぐりに重点をおいています。

ホルモンバランスの乱れ、生理不順、生理痛がひどい、生理前にしんどくなる、イライラする、更年期などの気になる症状のときどちらを飲んだらいいのか説明します。

目次

命の母Aはどんな漢方薬なの?

命の母Aの効能・効果には“更年期障害、更年期神経症、血の道症、のぼせ、生理不順、生理異常、生理痛、肩こり、冷え症、肌荒れ、めまい、耳鳴り、動悸、貧血、にきび、便秘、ヒステリー、帯下、産前産後、下腹腰痛、血圧異常、頭痛、頭重”とあります。

命の母Aの生薬の働きは?

命の母には大黄・人参・桂皮・川芎・蒼朮・芍薬・茯苓・当帰・香附子・呉茱萸・半夏・鹿子草(カノコソウ)・紅花の13の生薬とビタミン剤が入っています。

川芎・芍薬・当帰・大黄・紅花→血のめぐりを改善する
人参→気を補う
桂皮・香附子・呉茱萸・鹿子草・半夏→上がった気を下へ降ろす
茯苓・蒼朮→余分な水を追い出す

血のめぐりを改善

川芎・芍薬・当帰・大黄・紅花は血に働く生薬です。

当帰・芍薬にて血を養う。

川芎・紅花は温めながら血を動かし、血行を良くし、更年期、冷えの血の乱れを整えます。

大黄は苦寒にて滞っているものを下します。大黄が入っているため、命の母Aは便秘気味の方に向いています。

気を補い、気のめぐりを改善

人参・桂皮・香附子・呉茱萸・鹿子草・茯苓・蒼朮・半夏は気に働く生薬です。

人参は気を補い、桂皮は血脈を通調する作用もあり、気を降ろす作用もあります。

香附子(コウブシ)・呉茱萸(ゴシュユ)・鹿子草(カノコソウ)が入っているため、気を巡らせる作用は強くなっています。

香附子は気薬の代表的な生薬であり、理気解鬱します。

呉茱萸も温中下気し、身体を温め、気を降ろします。

命の母Aはどんな人に向いているの?

命の母に一番多く入っているのは、気を下向きへ降ろす生薬です。

いわゆる更年期の方にみられるイライラ、不安、のぼせは気が停滞している状態です。

気が下へ降りずに、気が高ぶり、イライラ、不安、のぼせがとなります。

命の母Aは、更年期でも精神症状が多くみられる方に適しています。

気に働く生薬が多く入っていることからも“わけもなくイライラする、不安になる”方には命の母Aがオススメです。

命の母ホワイトはどんな漢方薬なの?

命の母ホワイトの効能・効果には“月経痛、月経不順、ヒステリー、腰痛、頭痛、貧血、冷え症、血の道症、肩こり、めまい、動悸、こしけ”とあります。

命の母ホワイトの生薬の働きは?

大黄・人参・桂皮・川芎・蒼朮・芍薬・茯苓・当帰・沢瀉・牡丹皮・桃仁の11種類の生薬が入っています。

実は命の母ホワイトは2種類の有名な漢方薬を合体させ、それに生薬を2つ足したものになります。

命の母ホワイト=桂枝茯苓丸+当帰芍薬散+人参・大黄

命の母ホワイトは血のめぐりに重点が置かれています。

命の母ホワイトの構成となっている、桂枝茯苓丸、当帰芍薬散、人参、大黄について説明します。

桂枝茯苓丸

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は婦人科でも頻用の漢方薬の1つです。

桂枝茯苓丸は駆瘀血剤(くおけつざい)といわれる、血のめぐりを改善する代表的な漢方薬です。

桂枝茯苓丸に入っている桃仁・牡丹皮・芍薬が血に働き、鬱滞している血を動かします。

命の母ホワイトに含まれる桂枝茯苓丸は生理痛、生理血に血の塊がみられる方につかわれます。

当帰芍薬散

当帰芍薬散も婦人科で頻用の漢方薬の1つです。

当帰芍薬散の当帰・川芎・芍薬は血を養う代表的な生薬です。

当帰・芍薬で不足している血をしっかり養い、川芎で血をめぐらせます。

当帰芍薬散には蒼朮・茯苓・沢瀉の水のめぐりを改善する生薬も入っています。

水の鬱滞にて胃腸の働きが悪くなるため、胃腸を強くすることで結果的に気血が養いやすい環境をつくります。

命の母ホワイトに含まれる当帰芍薬散は血のめぐりが悪く、むくみも気になる方につかいます。

人参

人参は気を補う代表的な生薬です。

気を補う働きはとても強いです。

人参で不足しがちな気をしっかりと補ってくれます。

大黄

大黄は詰まっているものを下す生薬です。

便通も改善しますし、命の母ホワイトでは血の鬱滞も動かすために配合されていると考えられます。

命の母ホワイトはどんな人に向いているの?

命の母ホワイトには血のめぐりを改善する生薬が多く入っています。

生理痛がつらい、生理不順があるときは血のめぐりが悪くなっている可能性があります。

血のめぐりが悪い状態、いわゆる瘀血(おけつ)があると、生理痛、生理不順につながります。

生理痛がつらい、生理不順、肩こりの血のめぐりが原因による不調が気になる方に命の母ホワイトがオススメです。

命の母A命の母ホワイトの使い分けは?

顔のほてり、イライラ、不安の精神症状が強いときは命の母Aがおすすめです。

生理痛、生理不順、冷え性が強いときは命の母ホワイトがおすすめです。

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