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生薬
遠志(おんじ)
遠志でオンジと読みます。最近では”中年期以降の物忘れの改善”の生薬として注目を集めています。 『神農本草経』の遠志の効能にも” 耳目聡明不忘”と書かれ、1800年以上前からそのような効果があることはわかっていたようです。 遠志はイトヒメハギの根皮で... -
生薬
紫苑(しおん)
紫苑は射干麻黄湯、止嗽散、補肺湯など咳に関する漢方薬のときに配合されています。 【現代中医学】 気味:辛・苦 温 帰経:肺 効能:温肺、下気、消痰、止咳の効能のため、風寒咳嗽気喘、虚労咳吐膿血、喉痺(のどが腫れて息がしづらい)、小便不利に応用... -
生薬
補骨脂(ほこつし)・オランダビュ
補骨脂はオランダビュの成熟した果実です。主に補腎薬としてつかわれることが多い生薬です。 補骨脂は四神丸、青蛾丸、補腎安胎飲、黒錫丹などに入っています。 【現代中医学】 気味:辛・苦・渋 大温 帰経:腎・脾 効能:補腎壮陽、補脾健胃、止瀉の効能... -
生薬
菖蒲・石菖蒲(せきしょうぶ)
菖蒲は石菖の根茎です。石菖蒲ともいわれます。青い花の印象のアヤメとは異なる植物です。 柏子養心丸、神犀丹、安神定志丸、桑螵蛸散、甘露消毒丹、滌痰湯などに使われています。 【現代中医学】 気味:辛・苦 温 帰経:心・脾・胃 効能:化湿開胃、開竅... -
生薬
天門冬(てんもんどう)
天門冬と麦門冬は名前も似ていますが、生薬もどちらもユリ科の植物の塊根で、どちらも見た目も琥珀色をしており、似ています。天門冬と麦門冬の違いは、どちらも肺に働きますが、麦門冬は胃にも働き、天門冬は腎にも働きます。 天門冬は現代では大寒の印象... -
生薬
細辛(さいしん)
細辛は小青竜湯、麻黄附子細辛湯、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、立効散、独活寄生湯、鳥梅丸、清上蠲痛湯、大秦艽湯などにつかわれています。 ピリピリとした辛味にて通絡する生薬で、飲まれると本当にピリピリしましたとおっしゃる方が多いです。 【】 気味:... -
漢方薬解説
『傷寒論』『金匱要略』の五苓散の条文すべて解説
五苓散について書いてある『傷寒論』『金匱要略』の条文すべてピックアップしました。 『傷寒論』『金匱要略』条文を見る前に、五苓散の働きについて考えたいと思います。 現在では五苓散はむくみ、二日酔い、嘔吐・下痢証、脳浮腫などにつかわれますが、... -
生薬
石斛(せっこく)
石斛は胃を潤す作用が強く、『温熱経緯』清暑益気湯、地黄飲子、明目の働きから石斛夜光丸に使われます。 【現代中医学】 気味:甘 微寒 帰経:肺・胃・腎 効能:益胃生津、滋陰清熱の効能から陰傷津虧、口渇煩渇、食少乾嘔、病後虚熱、目暗不明に応用さ... -
生薬
秦艽(じんぎょう)
秦艽は独活寄生湯、三痺湯、身痛逐瘀湯の関節痛の方剤や、秦艽鼈甲散、青骨散の虚熱に対する方剤に使われています。 【】 気味:苦・辛 平 帰経:胃・大腸・肝・胆 効能:去風除湿、活血舒経、清熱利尿の効能から風湿痺痛、筋脈拘攣、骨蒸潮熱、湿... -
生薬
浜防風・北沙参
【】 浜防風・北沙参 気味:甘・微苦 微寒 帰経:肺・胃 効能:滋陰、養陰清肺、去痰止咳の効能から肺燥乾咳、熱病傷陰、口渇などに応用されます。 【】 気味:苦 微寒<神農本草経> 帰経:腎・心<葉天士解本草> 浜防風と北沙参は呼び方が異な...